2016年 01月 31日
アーサつみ
アーサは沖縄の方言で海藻のアオサ、正式には「ヒトエグサ」のことで、アーサつみは沖縄の冬の風物詩になっています。
アーサは「ヒトエグサ」の名前の通り、海藻の体をつくる細胞が一重(ひとえ)の一層でできているので、
薄くて柔らかく、なめらかなどろっとした感触で、
重なり合って濃い緑色に見えることが特徴です。
よく似た海藻に「アナアオサ」がありますが、この海藻の体は多層の細胞でできているので、厚くてごわごわしたビニールのような感触になり、
うすい緑色に見えることが多いです。
海に出てみて岩の高いところにあるこい緑色の部分がアーサで、薄い緑色はアナアオサや他の海藻です。
アーサつみではアーサ汁を思わせるようなアーサがいっぱいあるところや
アーサが岩から垂れ下がっているようなところを探して摘んでいくと効率がいいです。
ところが、アーサだけが生えていることは少なく、アーサとアナアオサや他の海藻がいっしょに生えているのを摘んだり、アーサを摘んだ時にゴミや砂や小さな岩のかけらもいっしょに取り込んでしまいます。
そのため、ある程度摘みためたものを少しずつザルの中に取って、丁寧にゴミや砂、小さな岩や他の海藻を取り除く作業に取り組みます。
この作業が一番大変で、私は腰を痛めないように胴長をつけ腰まで海水につかってこの作業をします。
家でやるのと違い水道代の節約にもなりますし、海の中で過ごしとても健康的で~す。
アーサを海の中できれいにすると本当のアーサ汁のように見えだし、こうなるとOK!
これを何十回も繰り返してやっと食べられるきれいなアーサになります。
家に帰って、もう一度水道水で洗いながら、取り残したゴミや小さな岩のかけらを丁寧に取り除き、塩抜きをして冷凍して保存します。
今日は1時間でアーサを摘み、海水で4時間のゴミ取り、水道で2時間の仕上げと計7時間かけ、700gのアーサの収穫となりました。
沖縄に来た時、売られているアーサが小さな袋でも高い値段がついていて不思議に思ったものでしたが、自分でアーサつみをするようになってやっとその意味が分かりました。
それにしても、腰が痛~い!